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入れ歯
歯を失った時の対策と重要性
歯の価値について
皆さんは、自分の歯の価値について考えたことがありますか?日本では、一般的に一本の歯の価値は約35万円とされています。しかし、歯科関係者の間では一本あたり約100万円とも言われています。この差が何を意味するかというと、日本における歯の重要性がまだ十分に認識されていない可能性があるということです。一方、アメリカでは一本の歯の価値が約500万円とされており、歯の健康が全身の健康に与える影響が広く理解されています。欧米では、予防歯科が主流であり、定期的な検診やクリーニングが一般的です。しかし、日本ではまだ「痛くなってから歯科医院に行く」という傾向が強いのが現状です。
歯を失ったままにしておくことのリスク
では、歯を失ってそのまま放置するとどうなるのでしょうか?虫歯や歯周病で歯を失っても、「歯の一本くらい」と放置してしまう方も少なくありません。しかし、歯を失ったままにしておくと、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。以下に、そのリスクを挙げてみます。
噛み合わせのずれ
失った歯の部分が原因で噛み合わせがずれ、頭痛や肩こり、顎関節症の原因となることがあります。
フェイスラインの崩れ
歯がなくなると、顔の輪郭が崩れ、老けた印象を与えることがあります。
歯並びの乱れ
隣接する歯が動いて歯並びが悪くなり、歯磨きがしにくくなって虫歯や歯周病のリスクが高まります。
咀嚼機能の低下
噛む力が弱くなり、唾液の分泌が減少して口腔内の洗浄効果が低下します。
消化器官への負担
よく噛めないことで消化不良を起こし、胃や腸に負担がかかることがあります。
発音の問題
歯がなくなると、正しい発音が難しくなることがあります。
脳の刺激減少
噛むことは脳に刺激を与えますが、その機能が失われることで認知機能の低下を招くことがあります。
歯を失った時の選択:ブリッジ
歯を失った場合の治療法んは「入れ歯」「インプラント」などありますが、その中の一つとして「ブリッジ」があります。ブリッジは、失った歯の両隣にある健康な歯を支柱として、その間に人工の歯を設置する治療法です。これにより、見た目も自然で、しっかりとした噛み心地を取り戻すことができます。
ブリッジのメリット
- 自然な見た目:ブリッジは入れ歯よりも見た目が自然で、他人に気付かれることが少ないです。
- 咀嚼機能の回復:しっかりとした噛み心地を取り戻せるため、食事が楽になります。
- 固定性:ブリッジは固定されているため、取り外しの必要がなく、安定感があります。
ブリッジのケア
ブリッジは自然な見た目や咀嚼機能を提供しますが、適切なケアと定期的なメンテナンスが必要です。以下は、ブリッジを長持ちさせるためのポイントです。
- 毎日の歯磨き:ブリッジの周囲をしっかりと磨き、食べかすや歯垢を取り除きましょう。
- フロスの使用:ブリッジの下にフロスを通し、清潔を保つようにしましょう。
- 定期的な歯科検診:歯科医院での定期検診を受け、ブリッジの状態をチェックしてもらいましょう。
入れ歯とは
もう一つの選択肢として「入れ歯」があります。入れ歯は、取り外し可能な義歯で、部分入れ歯と総入れ歯があります。部分入れ歯は、残っている健康な歯にクラスプをかけて固定します。総入れ歯は、歯が全くない状態で使用されます。
入れ歯のメリット
- 取り外し可能:入れ歯は取り外して清掃できるため、清潔を保ちやすいです。
- 比較的安価:ブリッジやインプラントに比べて費用が抑えられることが多いです。
入れ歯のケア
入れ歯も適切なケアが必要です。以下のポイントを守りましょう。
- 毎日の清掃:入れ歯を取り外して専用のブラシで清掃し、食べかすや歯垢を取り除きます。
- 保湿:入れ歯は乾燥すると変形することがあるため、水に浸して保管します。
- 定期的な調整:歯科医院で定期的に入れ歯のフィット感を調整してもらいましょう。
保険義歯と自費義歯の違い
保険義歯 | 自費義歯 | |
---|---|---|
装着時の違和感 | やや違和感がある | 違和感が少ない |
密着度 (外れやすさ) |
やや外れやすい | 外れにくい |
噛み合せ | 不具合を起こしやすい | 理想に近い噛み合わせにできる |
見た目 (部分入れ歯) |
金属の金具が目立つ | 金属の金具なし または金属が目立たない |
見た目 (総入れ歯) |
素材が限定される やや不自然 |
自然の歯・歯ぐきの色に近い |
発音 | やや発音しづらい | 発音に支障はない |
耐久性 | 使い続けると変形やガタつきがでやすい こまめな調整が必要 |
長く使える (平均10年ほど) ※ノンクラスプ以外 |
型取り方法 (トレー) |
既成品のトレーを使用 | 患者さま専用の個人トレーを使用 |
型取り方法 (材料) |
アルジネートで型取り | シリコンで型取り (アルジネートより精密で変形が少ない) |
素材 (歯の部分) |
歯科用プラスチック (色・形・種類が限定される) |
セラミックを中心として 豊富な種類から選択可能 |
素材 (歯ぐき部分) |
歯科用プラスチック | シリコンや金属プレート等 豊富な種類から選択可能 |
治療期間 | 早い | やや時間がかかる |
入れ歯(義歯)の種類【保険義歯】
保険義歯
- 人工歯
- 種類が限られている為、場合によっては残っている歯との色、形のバランスが悪くなることがあります。
- 維持装置
(留め金)
クラスプ - 残っている歯を取り囲むようにして入れ歯を固定します。その為、歯の状態によっては、笑ったときに見えたり、多少口の中で違和感があります。
- 義歯床
(樹脂) - 金属と違い割れやすいので、かなり厚くなっています。
また、熱を伝えにくい材質なので、食べ物の温度、味覚が感じにくくなります。 - 歯肉部
- 汚れが付きにくく、装着感がよい形態になっています。
基本的な形態だけで、制限があります。
- 連結部
(金属) - 薄く、違和感が出にくく、食べかすが入れ歯の裏側に入りにくい設計になっています。
種類があり、患者様のご要望に合うものが選べます。 - 人工歯
- 患者様それぞれに最も合うように、様々な色、形が用意されています。
- 歯肉部
- 歯ぐきの代わりになる部分。汚れが付きにくく、装着感もいい形態になっています。
ご要望にあわせた形態を作ることも可能です。 - 維持装置
- 残っている歯に必要以上の負担をかけず、歯を長持ちさせることが出来ます。
種類によっては、外から留め金が全く見えないので、入れ歯をしていることがわかりにくくなっています。
入れ歯(義歯)の種類
ご予算やご希望に応じて、担当カウンセラーが貴方に最適なものをご提案させて頂きます。ご自身の今後の生活に大きく関わるものです。疑問点やご要望等ございましたらご遠慮無くおっしゃって下さい。
金属床デンチャー
装着感をお求めの方におすすめ!
装着感が良く、違和感が少なくなるように作製されています。金属を使用しておりますので強度も申し分ないです。何でもしっかりと噛みたい方におすすめ致します。
金属床+エステデンチャー(ノンクラスプ)
食べる機能をお求めの方におすすめ!
ノンクラスプデンチャーの略で、金具のない部分入れ歯。一見入れ歯が入っているようには見えない為、見た目が気になる方、入れ歯をしていると知られたくない方におすすめです。
NDR
装着感をお求めの方におすすめ!
部分入れ歯でもブリッジでもない新しい義歯(第3の義歯)。床がないため、快適な装着感が得られます。
3DR
装着感をお求めの方におすすめ!
残った歯を削ること無く治療が出来る画期的な部分入れ歯です。自身の丈夫な歯で支えることが出来るので安定感が良く、歯肉部が無い為装着時の違和感もほとんどありません。
エステデンチャー
審美性をお求めの方におすすめ!
部分入れ歯の場合残った自分の歯にクラスプ(金属のバネ)をかけることによりいかにも入れ歯が口の中に装着されているのが一目で判り、見た感じがとても悪くなります。これを解消する為にバネの部分をピンクにしたり白くすることにより、審美性を向上させて入れ歯が一目で入っているのが判らないようにすることが可能となりました。
シリコンデンチャー
食べる機能をお求めの方におすすめ!
顎の骨が弱く、通常の入れ歯では痛みがある方に適します。内側に特殊なシリコンを均一な厚さで敷くことにより、食べる際の痛みが大幅に軽減されます。
補強の為、内側に金属が入っています。
顎の吸収が著しく、通常のレジン及び樹脂で作った入れ歯では痛くて咬めない人に適します。 内面に特殊なシリコンを一定の厚さで敷くことにより、痛くなく食物が食べられるようになります。
クラスプ
※バネの部分が透明の物もあります。
今までのクラスプは金属フックが剥き出しの為、目立ちやすく見た目もあまりよくありません。また、ナイロン素材も強度や弾力性の面で課題がありました。 アセタルクラスプは歯の色に合せたシェードをご用意し、強度・耐久性も抜群で、さらに浸水性がありませんのでバクテリアが付着せず、口臭を防ぐ事もできます。
料金一覧
金属床 | 22万円~ |
NDR | 22万円~ |
3DR | 38万円~ |
エステデンチャー | 12万円~ |
生体シリコン | 義歯代+10万円~ |
治療の流れ
①歯ぐきの型をとり、模型を作ります
②咬合床を作ります
プラスチックと赤いロウでできた入れ歯の原型(咬合床)を製作します
③咬合採得(咬み合わせを決めます)
咬合床を取り付け、口全体の状態を調べながらロウを加工し、咬む位置を調整します
④入れ歯を設計します
咬み合わせを再現する器械に横型と咬合床を取り付け、入れ歯を設計します
⑤入れ歯を製作します
人工歯を並べて、歯並び、色合いをみながら入れ歯を裂作します
⑥必要に応じて試適を行います
製作途中の入れ歯の適合を確認します
⑦出来上かった入れ歯を装着します
⑧最終調整を数回行い、治療は終了です
毎日のお手入れと、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です
入れ歯Q&A
-
入れ歯が歯ぐきにあたって痛い…口に合っていないのでしょうか?
入れ歯を付け始めてから1週間程度は、歯ぐきに痛みが出ることがあります。しかし、それが数週間以上も続くようであれば、再調整が必要です。放置しておくと、さらに痛みが強くなることもありますので、お早めにご相談下さい。
-
硬いものが上手く噛めません。入れ歯のせいですか?
入れ歯が合っていない可能性があります。やわらかいものまで噛みにくくなった場合は要注意です。しっかり噛み砕けないと、消化する際に胃腸に過度な負担がかかり、体調不良の原因になります。調整するなどして早めに改善しましょう。
-
入れ歯を入れてから食べ物が美味しく感じなくなった気がする。どうしてですか?
人は、食べ物の複雑な風味や食感、香り、温度などを舌だけでなく口全体で感じ取っています。
入れ歯を装着することでこれらの感覚が伝わりにくくなり、味をあまり感じなくなることがあります。
特に保険義歯の場合は、強度の関係で素材が厚くなってしまうため、こうしたことが顕著に起こりがちです。
自費作成の義歯は、高強度を維持したまま薄く作れますので、食べ物の味も感じやすくなります。
担当医師・衛生士・カウンセラーにご相談下さい。 -
入れ歯を付けるようになってから肩こりや頭痛がする。関係ありますか?
入れ歯がお口に合っていない場合、噛み合わせが乱れることで左右の歯にかかる力に偏りが出てしまいます。
これによって、やがて顎が歪み、肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。
さらに放っておけば全身にも歪みが生じ、腰や膝にまでこりや痛みが広がることもあります。
当院では、入れ歯を制作する際、咬み合わせを診断した上で入れ歯を制作致しますので、現在のお口の状態に最適な入れ歯の制作が可能となっております。
細かい調整も随時受け付けておりますので、気になる点がございましたら、お気軽にご相談下さい。
最後に
歯を失ったままにしておくことは、多くの健康リスクを伴います。ブリッジや入れ歯などの治療法を選び、適切なケアを行うことで、口腔内の健康を維持し、全身の健康をサポートすることができます。歯を失った場合は、放置せずに早めに歯科医院を受診し、最適な治療を受けるようにしましょう。 私たちの歯は、一生の財産です。大切にケアし、健康な口腔環境を維持することが、豊かな生活の基盤となります。中央歯科医院では、患者様一人ひとりに最適な治療を提供し、皆様の健康をサポートいたします。ご不明な点やご質問がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。